松本工業が二年ぶりに優勝!ものコン・電子回路組立部門

第12回高校生ものづくりコンテスト全国大会が2012年11月17日~18日にかけて北信越各地の会場で開催された。IT系の「電子回路組立部門」は、長野県松本市の「ポリテクセンター松本」にて全9ブロックの代表者および開催地区の代表者1名が一堂に会し、持てる技術を競い合った。電子回路組立部門は、競技課題として、当日発表となる課題をもとに、電子回路の組み立てと、課題に合わせた制御を行うためのプログラミングから成る。全国大会の名の通り、各ブロックから最高の技術を持った強豪が集う。過去、4回の優勝を誇る長野県松本工業をはじめ、昨年初優勝した愛媛県立松山工業も四国ブロックから連続出場を果たした。また、中国ブロックからは昨年3位だった岡山県笠岡工業の藤田光司さんも2年連続出場と、各ブロックから強豪が出揃った。2時間半の激戦を制し、2年ぶりに優勝を飾ったのは開催県代表の松本工業だった。今回は速報レポートをお送りする。

 

第12回ものコンのポスター
第12回ものコンのポスター

ものづくりの技術・技能の継承が重要!

高校生ものづくりコンテスト全国大会(ものコン、主催:社団法人全国工業高等学校校長協会)は、「近年、若者の製造業離れが進み、ものづくりの技術・技能の継承が危ぶまれている。我が国の持続的発展を維持するためには、産業を支える技術・技能水準の向上を図るとともに、若年技術・技能労働者を確保し、育成することが急務である」という趣旨のもと、電子回路組立の他、旋盤作業、自動車整備、電気工事、化学分析、木材加工、測量の全7部門で実施されている歴史あるコンテストである。

 

電子回路組立部門の会場となったポリテクセンター松本。全国から10名の精鋭が集まった
電子回路組立部門の会場となったポリテクセンター松本。全国から10名の精鋭が集まった

6つの課題、全問正解者は2名のみ!

今年の競技課題の回路は、タッチセンサ回路(完成・支給品)と、定電流回路(配線組立回路)によって構成される発光ダイオード(LED)の調光装置。競技は、定電流回路の一部を設計した上で、ユニバーサル基盤上に配線し、タッチセンサ回路と組み合わせて「LEDの調光装置」を製作するというもの。さらに制御プログラムを作成し、最終的に「タッチセンサによるLEDの調光システム」を構築する、という課題である。今年はこれらのステップ毎の課題が6つあり、これらを2時間半という限られた時間内で完成させなければならない。回路の配線、組み立て、そして制御プログラミングと、かなりハードルが高い。ちなみに昨年優勝した愛媛県立松山工業の山本達也さんは、ただ一人課題を全てクリアし、優勝を手繰り寄せた。もちろん課題が全て解けたとしても、優勝が確定するわけではないが、全問正解者が少ない以上、優勝への条件とも言える。

ゼッケン3番の藤田さん、5番の越野さんが全問クリア
ゼッケン3番の藤田さん、5番の越野さんが全問クリア
無言の激戦、2時間半が今、終わろうとしている・・
無言の激戦、2時間半が今、終わろうとしている・・

電子回路組立部門の会場全景。選手たちのデスクを取り囲むように指導教員たちが見つめる・・・
電子回路組立部門の会場全景。選手たちのデスクを取り囲むように指導教員たちが見つめる・・・

 

無言の中で2時間半もの闘いを制したのは・・・

選手だけでなく、指導教員などの見学者すら無言で過ごした2時間半が終了。課題のチェックは毎回、プレ審査として、審査員が選手一人に一人ずつ付き添い、チェックを行う。今年は、長野県松本工業の越野達也さん(電子工業科 3年)と、岡山県立笠岡工業の藤田光司さん(電子機械科 3年)の二人のみが全問課題をクリアした。課題の発表の度に前面のスクリーンに結果が発表され、課題そのものが難しかったことが来場者にもわかる。途中、何名かの課題チェックで審査員が集められて協議する場面も何度かあった。課題をチェックするプレ審査も終了し、あとは回路の製作や作業態度、その他の様々な項目から優勝者が決定するまで2時間の審査時間が設けられ、最終的に以下のように入賞者が決定した。

第12回高校生ものづくりコンテスト全国大会

電子回路組立部門

 

優 勝(厚生労働大臣賞)

長野県松本工業高等学校 

越野達也さん(電子工業科 3年)

 

準優勝

岡山県立笠岡工業高等学校 

藤田光司さん(電子機械科 3年)

 

3位

大分県立鶴崎工業高等学校 

廣戸誠也さん(電気科 2年)

おめでとう!越野さんは二年連続出場でした
おめでとう!越野さんは二年連続出場でした

表彰式にて。左より藤田光司さん(準優勝)、越野達也さん(優勝)、廣戸誠也さん(3位)。おめでとう!
表彰式にて。左より藤田光司さん(準優勝)、越野達也さん(優勝)、廣戸誠也さん(3位)。おめでとう!

ジュニ協では第12回高校生ものづくりコンテスト全国大会・電子回路組立部門の激戦の模様を見学、取材しました。日本のものづくりの未来を担うこの素晴らしいコンテストの詳細なレポートを近日中にアップする予定です。お楽しみに!

報告 : ITジュニア育成交流協会事務局