受賞実績と傾向を探る~U-20プロコン最新情報③

今年で34回を迎える国内で最も歴史あるプログラミングコンテストのひとつU-20プログラミング・コンテスト(U-20プロコン・主催:経済産業省)。国内在住で20歳以下なら学校を問わず誰でも応募できるとあって、上は大学生から、高専生、そして、高校生は、工業・商業の他に、情報技術の専門課程がない普通高校からの応募が多いという特徴もあります。独学で挑むという意味では、中学生からの応募もあり、U-20プロコンはまさに日本の情報技術に関する若手の登竜門と言えるでしょう。そのU-20プロコンの正式な募集開始がまもなく始まります。募集に先立って、ジュニ協では主催の経済産業省の情報処理振興課を訪問して参りました。今回で最終回となる最新情報は、過去5年間の応募状況の中でも、受賞作品に絞って、受賞作品の傾向などを見やすいグラフにして解説しております。
(ITジュニア育成交流協会 事務局)

 

優れた作品には経済産業大臣賞を授与

U-20プロコンは、例年厳正なる審査の後、10作品前後が選ばれ審査員が待つ最終審査会に招待されています。ここで最後の作品紹介、プレゼンテーションを制作者自らが行います。最も優れた作品には経済産業大臣賞の他、経済産業省商務情報政策局長賞が授与されます。

昨年(2012年)第33回大会の最終審査の様子
昨年(2012年)第33回大会の最終審査の様子

 

個人部門と団体部門の受賞数が同数に

下のグラフは、部門別(個人部門=青・団体部門=赤で表示)の過去5年間の経済産業大臣賞の推移です。一昨年の第32回までは明らかに個人部門の受賞数が多かったのですが、昨年はじめて個人部門と団体部門の受賞数が同数になりました。この推移は、前回の特集記事の応募内訳のグラフで示したように、各部門の応募数に起因しているのかもしれません。ただし、ここで注意が必要なのは、平成21年開催の第30回の団体部門です。この年は団体部門の受賞が0件でした。経済産業大臣賞は必ず与えられる賞ではなく、あくまで素晴らしい作品があってこそ、はじめて受賞が可能となるのです。

 

個人部門の受賞作品ジャンルは多岐にわたる

次は、経済産業大臣賞受賞作品の個人部門をジャンル別にしたものです。オリジナル作品ならばどんなジャンルでも応募可能ということもあり、ジャンルも多岐にわたっています。表を見ると、過去5年間でゲームやユーティリティなど、6ジャンルの作品が受賞しています。また、学習&教育や、プログラミング言語という一見地味なジャンルが見事に受賞しているのもU-20プロコンならではと言えるでしょう。また、セキュリティや音楽といったジャンルも受賞しているのも新しい傾向として要注目です。

新鮮なのは、セキュリティ・音楽関係!伝統的なゲーム、学習&教育、プログラミング言語

の復活はあるか?、ユーティリティは個人でも団体部門でも元気なジャンル!

 

団体部門の受賞作品ジャンルは固定気味?

次は、経済産業大臣賞受賞作品の団体部門をジャンル別にしたものです。個人部門と比べてジャンルがゲーム、学習&教育に固定されていることがわかります。応募校の傾向が結果として出ているのかもしれません。なお、昨年、ようやくユーティリティが加わりましたが、これからチャレンジする学校は、個人部門の受賞ジャンルを参考に、あえて受賞歴のないジャンルに挑戦するのも良いかもしれません。是非とも団体部門に新しい風を吹き込んでください!

団体部門の攻略法は、新たなジャンルへの挑戦?もちろん、新鮮さをアピールするのもアリですが、やはり重要なのは、独創性やソースプログラムの美しさなどです!応募者たちで団体部門をもっと盛り上げましょう!

 

今回の特集で応募数やその傾向などを集計・分析してみて一番驚いたのは、優れた作品がない場合は、経済産業大臣賞の該当なし、ということも充分あり得るということです。第一回目の特集記事で紹介したように、主催側は、独創的で型破りな作品を求めています!応募開始の7月中旬に向けて、準備をはじめましょう!

次回の最終回では、これまでジュニ協が取材した過去の受賞者および受賞作品の紹介記事を改めて紹介する予定です!

(ITジュニア育成交流協会 事務局)