若者たちが技能を競う真夏の祭典、若年者ものづくり競技大会開催

 関東・東北地方が猛暑に見舞われた7月28・29日の両日、第10回若年者ものづくり競技大会が、山形県山形市などで開催された。

「電子回路組立て」など4競技の会場となった会場の山形市総合スポーツセンター第一体育館
「電子回路組立て」など4競技の会場となった会場の山形市総合スポーツセンター第一体育館


 若年者ものづくり競技大会は、工業高校や職業能力開発学校などで技能を習得中の20歳以下の若年者が日頃研鑽を積んできた技能を競う全国大会だ。「メカトロニクス」「機械製図(CAD)」「旋盤」「フライス盤」「電子回路組立て」「電気工事」「木材加工」「建築大工」「自動車整備」「ITネットワークシステム管理」「ウェブデザイン」「オフィスソフトウェア・ソリューション」「グラフィックデザイン」「ロボットソフト組込み」の14の職種で、競技課題にもとづいて技を競う。23歳以下の青年技能者の技能レベル日本一を競う技能五輪全国大会よりもさらに若い層に目標を与え、技能の向上を促す大会で、各部門の優勝者(金賞)には厚生労働大臣賞が贈られる。


 主催するのは厚生労働省と、職業能力の開発促進を目的につくられた厚生労働省所管の特別民間法人中央職業能力開発協会(JAVADA)。JAVADAは全国の都道府県に下部組織を持ち、職業能力の評価とキャリア形成の支援のほか、技能五輪全国大会の主催、コンピュータサービス技能評価試験などを行っている。


 ITジュニア育成交流協会は、昨年からこの大会の「電子回路組立て」の優勝者をBCN ITジュニア賞のノミネート対象としてBCNに推薦している。今年は20名の若者が「電子回路組立て」の課題に挑んだ。競技は、電子回路基板の組立てと制御プログラムの制作から成る。基板の動作を確認するためのプログラムは事前に公開されているが、処理動作は競技当日の公開で、選手たちは示された仕様に従って基板を製作し、制御プログラムを記述する。



ゴーグルをかけ、ハンダごてを手に作業しながら熱戦は静かに進む

 

 4時間にわたる熱戦の末、金賞/厚生労働大臣賞に輝いたのは、長野県松本工業高校の渡邊颯さん。松本工業高校は、昨年も安田詞音さんが「電子回路組立て」を制している。来年1月29日のBCN ITジュニア賞2016の表彰式では、渡邊さんの颯爽とした姿が見られるだろう。


金賞/厚生労働大臣賞に輝いた長野県松本工業高校の渡邊颯選手
金賞/厚生労働大臣賞に輝いた長野県松本工業高校の渡邊颯選手

 

 競技終了後は、松本工業高校出身で、現在トヨタ自動車に勤務する越野達也さんがデモンストレーションで先輩の手技を披露し、後輩たちの熱い視線を集めた。越野さんは、2012年の第12回高校生ものづくりコンテスト(主催:全国工業高等学校長協会)の電子回路組立部門で厚生労働大臣賞に輝き、BCN ITジュニア賞2013を受賞している。


越野達也さんのデモンストレーションを出場した選手たちが熱心に見守った
越野達也さんのデモンストレーションを出場した選手たちが熱心に見守った