「暑い」なんて言っていられない! 高専プロコン夏の陣

今年で28回目を迎える全国高等専門学校プログラミングコンテスト(高専プロコン)。10月の本選に向けて、動きが活発になりつつある。

 

東京高専での高専プロコン連携シンポジウム
東京高専での高専プロコン連携シンポジウム

これからが本番! 予選通過チームが決まる

 1990年に第1回を開催し、今年で第28回を迎える高専プロコンは、全国の高専で情報処理技術を学ぶ学生たちが「アイデア」と「実現力」を競うことで、学習意欲と技術、発想力を高めていくことを目的とした大会だ。テーマに沿った作品をつくる課題部門、自由なテーマで独創的な作品をつくる自由部門、与えられたルールで対抗戦を行う競技部門の3部門がある。また、国際交流活動として、NAPROCK国際プログラミングコンテストを同時開催する。

 6月24日には、東京都立産業技術高専品川キャンパスで、全国の高専から応募された作品のなかから本選に出場するチームを決める予選が行われた。予選の選考では高専生らしい独創的な「アイデア」が重視され、作品の完成・未完成は問われない。今年は課題部門に54作品、自由部門に61作品の応募があり、それぞれ20作品が本選出場を果たした。また、競技部門は59高専(キャンパス)の応募があり、全チームが本選に出場することになった。

 予選の講評によれば、「スポーツで切り拓く明るい社会」をテーマにした課題部門は、課題が2年目を迎えることから作品の練度が向上し、アイデアが広がったという。自由部門は、本選では実現性・有用性が問われることを前提に、これから本選までの開発作業への期待を表明。競技部門は、今年は全チームが予選を通過したが、あらためて各チームが情報技術を活用してどのような戦略を立ててくるのか、本選を「楽しみにしている」とした。

 今年の夏は猛暑になるが、予選を通過したチームのメンバーは「暑い」などとこぼしている暇はなくなる。これからの3カ月、チームは作品づくりに明け暮れる。各校のチームがどんなプログラムを書き、どんな作品をつくり上げてくるのか、大いに期待したい。全国高等専門学校第28回プログラミングコンテストは、大島商船高等専門学校を主管校に、10月8~9日の2日間にわたって山口県周南市の周南市文化会館で開催される。大会のスローガンは、「IT志士たち,よーけ集まるであります。」だ。

 

東京高専で東芝による高専プロコン連携シンポジウム開催

 6月27日には、東京高専で高専プロコン連携シンポジウムが開催された。これは、高専プロコンの協賛企業がプロコン作品の開発に役立つ情報や最新のIT技術の情報などを提供するシンポジウムで、国立高専のビデオ会議システム(GI-net)を利用して全国の高専に向けて配信される。

 

東芝インダストリアルICTソリューション社の遠藤直樹氏
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)客員フェローで東芝インダストリアルICTソリューション社の遠藤直樹氏

 今回は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)客員フェローで東芝インダストリアルICTソリューション社の遠藤直樹氏が「AIやIoTはどこへ行く? ~技術の将来像を考えてみましょう~」のテーマで講演。会場では東京高専プロコンゼミの学生を中心に約30人の学生が、NEDOの技術開発への取り組みやIoTの現状、東芝コミュニケーションAI「RECAIUS(リカイアス)」などの話に聞き入った。

 シンポジウム中には全国からツイッターに感想や質問がアップされ、質疑応答ではAIのセキュリティや倫理問題に関する質問が出て、講師の遠藤氏をうならせていた。

(文・写真:ITジュニア育成交流協会 市川正夫)