U-16プロコン札幌大会開催へ、実行委員会が発足

 8年前、北海道旭川市で産声を上げたU-16プログラミングコンテスト(U-16プロコン)。旭川、釧路、帯広に続く道内4都市目の開催を目指して、有志たちの奮闘が始まった。旭川大会の話を聞き、情報を集めながら構想を温めてきた北海道情報セキュリティ勉強会代表/LOCAL理事の八巻正行さんが手を挙げて協力者を募り、U-16プロコン札幌大会のキックオフミーティング/第1回実行委員会開催にこぎ着けた。

U-16プロコン札幌大会キックオフミーティング/第1回実行委員会
U-16プロコン札幌大会キックオフミーティング/第1回実行委員会

 4月7日の午後、札幌市中央区の会議室には、北海道のOSSコミュニティである一般社団法人LOCALのメーリングリストやホームページでの告知などを通じて集まった23人がいた。IT企業のプログラマやプログラミング教育関係者、高校教諭や専門学校関係者など、横顔はさまざまだが、大会の開催目的――①パソコンが好きな子どもたちの夢や目標となる場所を提供する②子どもたちにプログラミングやITに関する興味を深めてもらい、ITに興味をもつ子どもたち同士の健全な交流と、将来のITエンジニア育成につなげる――に賛同した志は同じ。ここに旭川でU-16プロコンを立ち上げたメンバーの一人、北海道旭川工業高校の下村幸広教諭がアドバイザーとして加わった。コミュニティで顔を合わせる仲間もいるが、ほとんどは初対面ということで、キックオフミーティングは自己紹介から始まり、計画する大会の概要と競技部門で使用する対戦型ゲームプラットフォーム「CHaser」の説明で終了。同じメンバーで具体的な事項を決めていく第1回実行委員会に移った。

 実行委員会では、開催日や大会までのスケジュール、開催規模、会場候補、予算の検討、後援団体/協賛企業候補の洗い出しなどを行い、各実行委員に役割を振った。さらに、事前講習会で使用するプログラミング言語をPythonに決定。八巻さんをはじめ、U-16プロコンの実際の大会に行ったことがない人がほとんどで、すべて白紙からの立ち上げということで、旭川大会の例などを参考にしながらも、札幌という大都市で大会を実現するための検討事項は多い。実際に、後援団体/協力企業、会場などは、現段階では「候補」がほとんど。それでも、U-16プロコンの特徴である「プログラミングを学ぶ高校生や高専生が先生になって、子どもたちにプログラミングを教える」「『子どもたちの未来をつくる』という志を持った大人が運営を支える」「地域に根ざす」を維持しながら大会を成功に導くために、活発な討議が行われた。

 札幌市は人口196万人と、東京を除けば全国4位の大都市だ。そしてユネスコ創造都市ネットワークに加盟する札幌には、映画/音楽/インタラクティブのクリエイティブ産業を横断し、官民が一体となって開催する独自の国際コンベンション「No Maps」がある。「札幌ならでは」を追求しながら、しかし一方で政令指定都市で開かれるU-16プロコンのモデルとして、札幌大会にかかる期待は大きい。札幌農学校に学び、北海道を愛した文学者、有島武郎はこう書いた――草のなかった処に青い草が生える。花のなかった処にあらん限りの花が開く。人は言葉通りに新たに甦って来る。(『北海道に就いての印象』)

(文・写真 ITジュニア育成交流協会 市川 正夫)