山梨では12月に本大会、U-16プロコン事前講習会を甲府で開催

 9月29日、山梨県甲府市の甲府工業高校で、第1回U-16山梨プログラミングコンテスト(U-16プロコン山梨大会)競技部門の事前講習会が開催された。当日は台風24号の接近で激しい雨が降る。

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会場の山梨県立甲府工業高校

山梨県立都留興譲館高校の工学研究部が協力

 U-16プログラミングコンテスト(U-16プロコン)は、パソコンやプログラミングに興味をもつ子どもたちに活躍の場を提供するとともに、これまでプログラミングを学んだことのない子どもたちの将来の可能性を広げようとする学びの場として、2011年に北海道旭川市で始まった。小・中学生と高校1年生を対象に、対戦型ゲームプラットフォーム「CHaser」を使用する競技部門と、ゲームやグラフィクスなど、自由に作成したデジタル作品を競う作品部門で開催される。

 U-16プロコンは、「プログラミングを学んでいる高校の生徒や高等専門学校の学生が後輩たちを指導する」「『子どもたちの未来をつくる』という志をもつ大人たちが、ボランティアで運営を支える」「将来の地域をつくる人材を育て、地域を発展させる」という、すばらしい仕組みと理念をもっている。U-16プロコン山梨大会は、この理念と仕組みに共感したNPO法人山梨ICT&コンタクトセンターが中心になって実行委員会(金成葉子委員長)を結成。山梨県高等学校教育研究会工業部会の協力を得て、会場を甲府工業高校に、そして講師・チューターに3年前の全国高校生プログラミングコンテストを制するなど、IT系コンテストの強豪校である都留興譲館高校(旧谷村工業高校)工学研究部の先生・生徒を招き、12月8日の本大会開催を目指して取り組んでいる。

 当日のしの突く雨と、もともと夏休みに開催する予定だった講習会が9月にずれたことで、受講者は小学校5年生、中学校3年生、中学2年生の3人。それでも「pythonでアプリやゲームをつくっている」という子どもがいるなど、少数精鋭だ。残念ながらチューター役の都留興譲館高校工学研究部の生徒たちは学事日程で欠席。講師には工学研究部顧問の卯月英二教諭が立った。

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会場は充実した設備を備えた第2コンピュータ室

 講習会は、受講者が少なかったことで、結果として講師の卯月教諭や甲府工業高校電子科の伊東雅人教諭が参加者の間を回り、一人ひとりの進捗を確認しながら前に進むという行き届いた指導で、内容の濃いものになった。最後に、相手のキャラクタの上にブロックを落として勝つ「プット勝ち」のプログラムを書いて、勝利の余韻を味わったところで講習は終了。この後、12月の大会まで、受講者はメールなどで都留興譲館高校工学研究部の生徒たちによる指導を受けることができる。

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結果として、受講者一人ひとりにていねいな指導ができた。マウスを握るのが卯月英二教諭

 U-16山梨プロコン実行委員会は、12月8日に向けて、事前講習会受講者のプログラミング学習をフォローするとともに、さらに大会参加者を募っていく。

(文・写真:ITジュニア育成交流協会 市川正夫)