第2回U-16プロコン八王子大会、大人顔負けの作品たちに惜しみない拍手

 U-16プログラミングコンテスト八王子大会 実行委員会は10月23日、第2回 U-16プログラミングコンテスト八王子大会を開催した。会場は八王子市の東京工業高等専門学校。12歳以下が対象のU-13部門と15歳以下が対象のU-16部門の2部門に分かれ、予選を勝ち抜いた22作品で出来栄えを競った。

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コンテスト会場は、八王子市の東京工業高等専門学校

 午前、午後にわたって、作者によるプレゼンテーションと審査委員による質疑応答により審査を実施。その結果、U-13部門の最優秀賞には、小宮小学校6年、渋谷祐成さんの算数学習ソフト「はちさん-八王子のことで算数を学ぼう-」、U-16部門の最優秀賞には八王子学園八王子中学校3年、下野彰太さんのゲームソフト「4人オセロプログラム」がそれぞれ輝いた。

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来賓代表で挨拶する八王子選出の萩生田光一 衆議院議員

 開会式で来賓代表として挨拶に立った、八王子市選出の萩生田光一 衆議院議員は「このコンテストを共催している東京高専は、先日の高専プロコン作品部門の優勝校。野球に例えれば、今日の大会は甲子園の優勝校に小・中学生を迎えて行うようなもの。日ごろ学校や自宅で頑張っているプログラミングの力をいかんなく発揮してほしい。晴らしい成果を期待している。緊張しないで頑張って」と激励した。

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U-13部門で最優秀賞を獲得した渋谷祐成さん

 U-13部門で最優秀賞を獲得した渋谷さんの「はちさん-八王子のことで算数を学ぼう-」は、八王子の知識を深めながら算数が学べるソフト。ゲームモードと学習モードを備える。八王子の地域情報を身に着けつつ、楽しみながら算数を学べる工夫を施した。特に足し算、掛け算、割り算の筆算で繰り上がり繰り下がりなどが分かりやすく表示され、どこで間違えたかもわかりやすく指摘。渋谷さんは「ゆくゆくは授業で先生にも使えるようなソフトにしていきたい」と話した。

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U-16部門で最優秀賞を獲得した下野彰太さん

 U-16部門で最優秀賞を獲得した下野さんの「4人オセロプログラム」は、通常2人で対戦するオセロゲームのプレイ人数を1人から4人まで自由に選べるようにしたのが特徴。JAVAスクリプト対応のブラウザで遊べる。1人で遊ぶ場合はコンピュータと対戦。2人なら通常のオセロ、3人では白、黒、赤の3色、4人では白、黒、赤、青の4色で戦う。下野さんは「それぞれの対戦でコンピュータを相手に選ぶことができ、強さを2段階で選べるように工夫した」と話した。

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5人の審査員を前に皆、堂々としたプレゼンテーションを展開した

 そのほか、宇宙ゴミの回収やSDGsをテーマにした作品、聴覚に障害がある人とのコミュニケーションを実現する作品、パチスロを楽しむ作品などなど、とても小・中学生がつくったとは思えないユニークで幅広い作品に惜しみない拍手が送られた。

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閉会式で挨拶する東京工業高等専門学校 校長の谷合俊一 大会実行委員長

 閉会式で、東京工業高等専門学校 校長の谷合俊一 大会実行委員長は「昨年の1回目に続いて今年無事2回目を迎えた。一段とレベルの高い作品をみることができ、とても楽しかった。八王子を題材にした作品、八王子愛が伝わる作品も多く素晴らしかった。このコンテストで、八王子がプログラミングの街、と呼ばれるきっかけになればと思う。来年もまた、ここでお会いしましょう」と結んだ。(ITジュニア育成交流協会・道越一郎)

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入選者全員で記念写真