なかなか勝負が決まらない! 大接戦のU-16山梨プロコン

 12月7日、曇天。遠くに冠雪した甲斐の山並みが見える。会場となった甲府工業高校は、平成29年度に文科省からスーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)事業の指定を受けている。研究開発課題は『「数値制御ロボット技術」を通した、地域産業を支え、地方創生を創造する技術者の育成』だ。SPHでも工業部門は多くない。

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会場の甲府工業高校には輝かしい横断幕が

 今年で第2回を迎えたU-16山梨プログラミングコンテスト(U-16山梨プロコン)。競技部門と作品部門で、参加者は合計で6名、そのうち3名が競技部門にもエントリしている。コンテストはU-16山梨プロコン実行委員会の中道泰隆委員長の挨拶の後、競技部門「CHaser」対戦から始まった。

 初回対戦から引分けに次ぐ引分けで、審判長の甲府工業高校電子科・卯月英二教諭もマップを3回も変更する事態に。昨年の第1回大会は早々に勝敗が決まったが、今年は会場のみんなをハラハラさせるシーンもあり、参加者全員のレベルが格段に上がったことを印象づけた。決勝戦での大接戦を制したのは、昨年優勝の吉川椛(もみじ)さん(山梨英和中学校3年生)。マップを見てプログラムを入れ替えるという貫録を見せた。前年の優勝でBCN ITジュニアU-16賞式典に参加し、他県の優勝者と交流したことで大いに刺激を受け、プログラミングにますますのめり込んでしまったそうだ。

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兵頭蒼空さんと吉川椛さんの決勝戦

 作品部門は、吉川椛さんがお母さんの言葉をヒントに制作した「Photo&Camera」で金賞、酒井心さんが『Typing』ソフトで銀賞、平川右京さんが趣味の映画を素材としたウェブ検索システム『映画searcher』で銅賞に輝き、兵頭蒼空さんが審査員特別賞を受賞した。
 
 上位入賞者には、ITジュニア育成交流協会の協賛企業であるクリプトン・フューチャー・メディアやトレンドマイクロ、日本事務器から提供された副賞が授与された。

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第2回U-16山梨プログラミングコンテスト記念撮影