昨年の上位入賞者が優勝決定戦で対決!U-16プロコン和歌山大会

 和歌山県田辺市にある県立田辺工業高等学校で12月5日、『第3回U-16プログラミングコンテスト和歌山大会』が開催された。田辺では、電気電子科の竹居栄治先生を中心に近隣の中学校3校へ出前授業(事前講習会)を実施している。今回のエントリーは3中学から全28名、会場は電気電子科の通常教室だ。コロナ感染防止のため3教室に生徒を分散したうえ、廊下には特大スクリーンを設置してギャラリーにも見てもらおうという、この時期ならではの工夫がされていた。実行委員長の田辺工業高校・三角雅彦校長が開会を宣言し、「コロナによりDX(デジタルトランスフォーメーション)が一気に進んだ。IT技術を使って世の中を良くする人になってほしい」と話した。

開会の挨拶、田辺工業高校校長の三角雅彦氏

開会の挨拶、田辺工業高校校長の三角雅彦氏

 田辺工業高校のゲーミングプラットフォーム『CHaser』競技には運営に特徴がある。大会当日に使用する競技マップ8種類を事前に公開するため、生徒たちはそれぞれにクセがある8つのマップの攻略法を思案しつつプログラムを作成できる。ただし自分の試合に割り当てられるマップ(フィールド上のブロックやアイテムの配置)はその場で判明するという仕組みだ。対戦できるプログラムはひとつ、そのプログラムに戦略を絞り込んでいる。

 もうひとつ和歌山大会に欠かせないのは名物DJ、電気電子科の山口先生だ。マップのギミックやコマの動きを面白く解説しながら会場を大いに盛り上げた。生徒を3教室に分散したのだが、山口先生の声につられてメイン会場の窓際にわらわらと生徒たちが集まり苦笑する場面も。

 
 優勝決定戦は、昨年準優勝の山下瑠奈さん(2年生)と同4位敢闘賞の松田旺樹さん(2年生)が対決、夜中までデバッグしていたという山下さんが制し、ガッツポーズをみせた。山下さんは、来年1月の『BCN ITジュニア賞2021』(オンライン開催)で表彰することを伝えると「東京、行きたかったー」とひとこと、2022年には受賞者を会場に招待して開催できることを願う。

準優勝の松田旺樹さんをインタビューする名物DJの山口先生

準優勝の松田旺樹さんをインタビューする名物DJの山口先生

優勝した山下瑠菜さん。当日午前2時までデバッグしていた

優勝した山下瑠菜さん。当日午前2時までデバッグしていた