和歌山にU-16プロコン、田辺工業高校で事前講習会を開催
2018年08月22日
ニュース
7月24・25日の2日間にわたって、和歌山県田辺市の県立田辺工業高校で、第1回U-16プログラミングコンテスト和歌山大会事前講習会が田辺工業高校の地域連携講座として開催された。本大会は11月23日、田辺工業高校で開催される。
「ぼくたちもおちおちしていられない」と指導する高校生
田辺市でのU-16プログラミングコンテスト開催は、かつて田辺工業高校の校長だった平松芳民さんがU-16プロコンの存在を知り、「子どもたちの未来をつくる」という趣旨に賛同して現在の教諭陣に働きかけて実現。5月に三角雅彦校長が開催へのゴーサインを出すと、現場では機械科の阪本貴弘教諭、情報システム科の尾花敦科長、電気電子科の竹居栄治教諭が準備を整え、開催に向けて歩み出した。U-16プロコン旭川大会実行委員会からゲーミングプラットフォーム「CHaser旭川版」のプログラムや指導資料の提供を受けながら、地元の中学校を訪問して参加者を募った。
7月24・25日の事前講習会に参加したのは、市内3中学の1~3年生、男子10人、女子10人の計20人。講師は電気電子科の竹居栄治教諭が務め、プログラミングを学ぶコンピュータ応用部の生徒4人と開催を知って自ら手を挙げた1人の計5人がチューターとなって指導した。参加者は、1日目はプログラミングの基礎と「CHaser」のキャラクタの動かし方を学び、2日目は自分の書いたプログラムをブラッシュアップするかたちで大会への道程をスタートした。なお、11月23日の大会には、事前講習会に参加しなかった子どもでも出場できる。
平松さんのほか、参加する中学校の先生や父兄、ITジュニア育成交流協会の協賛企業で白浜町に本社を置くクオリティソフトからも2人が駆けつけ、中学生の学ぶ姿を見守った。指導した高校生の一人からは、「吸収力もすごいけれど、そもそも中学生でプログラミングを勉強しようとする姿勢に驚いた。ぼくたちもおちおちしていられない」という声が上がり、指導する側にも触発されるものがあったようだ。
開催に向けて尽力した阪本教諭は、「事前講習会に参加した子どもたちのプログラミング学習を大会までどのようにフォローしていくか、また実際に大会運営をどのように行っていくのか、考えなければ行けないことは多いが、この子どもたちが参加してくるのだと思うと身が引き締まる」と、手応えを話してくれた。第1回U-16プログラミングコンテスト和歌山大会は、11月23日、田辺工業高校で開催される。
(文・写真:ITジュニア育成交流協会 市川正夫)