山梨でU-16プログラミングコンテスト第1回大会を開催

 「U-16プログラミングコンテスト(U-16プロコン)」が、山梨にも波及した。U-16山梨プログラムコンテスト実行委員会は12月8日、県立甲府工業高校で「第1回U-16山梨プログラミングコンテスト」を開催。初回ということもあって応募に難航し、当日は競技部門に2人が参加、作品部門に4人の作品がノミネートされた。

 U-16山梨プロコン実行委員会の中道康隆委員長は冒頭の挨拶で「2020年から小学校でプログラミングが義務化されるが、その意味について理解している人は2割程度という調査があった。なかには『子どもをプログラマーに育てるつもりはない』などという誤解もある。文科省の文面をそのまま引用すると、(プログラミング教育は)情報活用能力を、言語能力と同様に学習の基礎となる資質・能力であると位置づけている。音楽家になるために音楽の授業があるわけではないのと同じで、プログラミングに対する誤解をわれわれも解いていきたい」と、プログラミングの認知向上に取り組む必要性について語った。

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U-16山梨プロコン実行委員会の中道康隆委員長

 通常は勝ち抜きトーナメントで実施されるが、U-16山梨プロコンでは参加者が2人だったので対戦型となり、中学2年生の吉川椛(もみじ)さんが優勝し、中学3年生の武井祐さんが準優勝として表彰された。

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競技部門で優勝した中学2年生の吉川椛さん

 作品部門には4人がノミネート。応募した作品の工夫や苦労した点などを審査員の前でプレゼンして、審査員が評価する。優秀な作品に対して「金賞」「銀賞」「審査員特別賞」を表彰する。

 競技部門で優勝した吉川さんは、作品部門でも「金賞」を受賞。プログラミング言語のPythonを使って、潜水艦が泡に当たって得点を積み重ねていく「バブルアタック!潜水艦ゲーム」という作品を披露した。

 「銀賞」は兵藤蒼空(そら)さん、小学4年生だ。スクラッチで書いた「お金集めゲーム」というゲームは、わずか1日で6時間ほどで作り上げたという。

 総評として審査委員の宮本久仁男氏は「第1回大会は周知がされていないことで応募者が少ないケースがあるが、今回参加された皆さんは情報をキャッチするアンテナが高いということ。また地域にどの程度のレベルの仲間がいるのかが分かれば、励みにもなるので精進していただきたい」と語り、参加者たちが引き続きプログラミングに関心を持ってレベルアップすることを期待した。

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第1回U-16山梨プログラミングコンテストの表彰式の様子

(BCN・細田 立圭志)